2017年2月にかけて、Google アナリティクスのユーザーインターフェース(UI)が刷新されました。新UIでは、ログイン後、最初に表示されるレポートの集計期間が7日間に変更されています。この記事では、その理由についてGoogleの公式見解を基に考察してみます。
デフォルトの期間を変更する
従来、デフォルトの期間は前日までの31日間となっており、変更することはできませんでした。以前とまったく同じ31日間に設定することはできないものの、新UIでは変更が可能になりました。まずはその方法を説明します。気になる方は変更しておきましょう。
1. 画面右上の「オーバーフロー メニュー」(「…」が縦になった記号)をクリックする。
2. 「ユーザー設定」をクリックする。
3. 「デフォルトの期間」から希望の期間を選択する。選択できるのは、7 日間、14 日間、28 日間、30 日の4種類。
4. 「ユーザー設定を保存」をクリックする。
設定は以上で完了です。
デフォルトの期間が変更された理由
さて、本題に入ります。私はこの変更に重大な意味が隠れているように思えてなりません。多くの天才を抱える“あの”Googleが、大した理由もなしに変えるでしょうか。Google アナリティクス公式ブログではこのように説明されています。
デフォルトの期間を短く設定すると(7 日間など)便利なケースがあります。たとえば、キャンペーンやウェブテストに変更を加えた場合に、対象期間が 30 日間だと埋もれてしまってわかりにくかった影響が、期間を短くするとはっきりすることがよくあります。
サイトに変更を加えたときの変化がよくわかるように、ということでしょうか。他の見地からも想像してみましょう。
まずは軽くミクロの視点から。31日間だと7の倍数でないため、曜日による影響を排除できません。これも一つの理由でしょうが、もっとマクロで見てみます。
インターネットは未だ急速に成長し続けています。近頃、またブログの参入者が増えているように思いますし、SNSにおいてもMastodonなど新興勢力の台頭が著しい。秒単位、いや、それ未満の短い期間でネット上のコンテンツは増え続けています。
他方では、WELQのように、Google 検索をハックすると言っていいようなSEOも加熱しています。
このせいでアルゴリズムが変更されたのは記憶に新しいと思います。文脈のないSEOはペナルティを受けているでしょう。
つまり、デフォルトの期間の変更はGoogle内外の事情により「検索順位(アクセス数)が目まぐるしく変動するぞ」という予告だと考えられます。ネット上の変化を1か月という期間では捉えきれない。そのための期間が7日間なのではないでしょうか。
以上のことから、私はデフォルトの期間を変更せずに、7日間に馴れるようにしました。