- the brilliant green #ブリグリ布教活動
- アーティスト: the brilliant green,川添智子
- 出版社/メーカー: DefSTAR RECORDS
- 発売日: 2000/10/01
- メディア: CD
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リリース:1999/01/27
レビュー
the brilliant green、5枚目のシングルはフジテレビ系ドラマ『Over Time - オーバー・タイム』主題歌。この作品で3作連続オリコン週間1位となったが、残念ながら記事執筆時現在、同ランキング1位を獲得した最後のシングルである。
ブリティッシュテイストのサウンドにJ-Popライクなメロディを乗せる。the brilliant greenは、シングル曲では無理にやりたい音楽を追求せずにこのやり方をとっている。前作は4thシングル『冷たい花』だが、制作時期は3rdシングル『There will be love there -愛のある場所-』の頃。ゆえに、この手法が確立したのも同時期と考えられる。
キーはイ長調。メロディは、Aメロ、Bメロ、サビと一貫してAメジャーキーで始まり、iii度音が短3度に下がり、コードAで解決するという流れをとる。以前のレビューからの繰り返しになるが、このメジャーとマイナーを行ったり来たりする構成はブリグリの曲の特徴の一つである。しかし、この曲は特に、この“メロディの部分転調”を執拗に繰り返すことで独特の浮遊感を生み出しているのである。このような特殊なことをやっている一方で、サビのメロディのキャッチーさは秀逸である。
この曲のように、繰り返し部分で単純にメロディも繰り返すのではなく変化をつけている曲は飽きずに聞けるので好きだ。
リスナーに直接意味を悟られまいとする川瀬智子の歌詞であるが、中でもこの作品は傑出した意味不明さである。音楽番組『速報!歌の大辞10』でこの曲が取り上げられた際、司会の徳光和夫に「この曲は歌詞が難解ですね。」とコメントを振られたゲストの高橋英樹は、この曲を「まるで禅問答を聞いているよう」と形容した。
歌詞とともに独特の世界観を感じさせるPVは、プラハで撮影された。
イントロとコーダではストリングスによるA音の連続がテンションとなり小気味いい。