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MacのDigital Color Meterで違った値が表示されるのは使い方が悪いから

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例えば、ディスプレイ搭載MacでDigital Color Meterを開き、Safariの何らかのCSSで描画されている色を測ってみると、結果はCSSでの指定値と(デフォルト設定では)異なる。以下はhttps://ja.wikipedia.org/wiki/ウェブカラーに掲載のForestGreen, rgb(34, 139, 34)を測ったもの。

システム:カラーLCD、Meter:ネイティブの値を表示

これはMacの内蔵ディスプレイがCSS (sRGB)と異なる色空間で表示されているからだ。

なので、プルダウンメニューから測定対象と同じ「sRGBで表示」を選択してやる。ところが、近い値にはなったがわずかに異なる。

システム:カラーLCD、Meter:sRGBで表示

正確な値を得るにはディスプレイ自体のカラープロファイル(Digital Color Meter下部にも表示されている)を変更してやらなければならない。システム環境設定 > ディスプレイ > カラーの「ディスプレイプロファイル:」で「sRGB IEC61966-2.1」に切り替え、再度「ネイティブの値を表示」で測定してみる。すると、正しい値が得られた。

システム:sRGB、Meter:ネイティブの値を表示

では、常にシステムをsRGB IEC61966-2.1で使えばいいかというとそんなことはなくて、実際にディスプレイから出力される色は最初の例の方がsRGB(34, 139, 34)に近い(はず)。(34, 139, 34)の階調で表示してもディスプレイの特性によって、発せられる光はsRGB(34, 139, 34)にはならない。ディスプレイごとにキャリブレーションされたプロファイルで補正することによって、(34, 139, 34)のつもりで(69, 136, 51)で発光させると実機を通してsRGB(34, 139, 34)になる。そのための「カラーLCD」だ。

2番目の例で誤差が生じたのは、2度の色空間変換による丸め誤差のせいである。システムがsRGBから「カラーLCD」に変換して表示した後、Digital Color Meterが再度「カラーLCD」からsRGBに測定値を変換したことによる。

 

ほかの設定

P3で表示

最近のiPhoneやMacの内蔵ディスプレイで採用されているDisplay P3という色空間に変換した値を表示。ディスプレイ固有の癖があるため、内蔵ディスプレイに「カラーLCD」で表示しつつ「P3で表示」を選択してもネイティブと同じ値にはならない。

 

汎用のRGBで表示

不明。おそらくGeneric RGB。翻訳の表記揺れにより、一般 RGB プロファイルと同じではないかと睨んでいるがよくわからない。

 

Adobe RGBで表示

Adobeが策定した広色域規格に値を変換して表示。

 

L*a*b*で表示

ネイティブの値をL*a*b*に変換して表示。人間の色の知覚に近いスケールらしい。エルスター・エースター・ビースターと読む。

 

余談

Macでスクショを撮るとカラープロファイルが埋め込まれる。だから、軽量化しようとImageOptim等でメタデータを剥がしただけだと色が変わる。特に、最近のMacでは広色域(Display P3)なので色褪せた画像になる。

sRGBに変換するなどの対処法がある。以下の過去記事を参照してほしい。

yaritakunai.hatenablog.com

 

参考

apple.stackexchange.com