メロディの作曲についてリズムの面から以前考えたことを、切り口を変えたら少しまとまったので記事にしてみます。作曲は感じるままにできたらそれが一番ですが、行き詰まったときなどにコード進行のように形式的に作れれば助けになるのではないかと思ったわけです。
メロディのリズムの重要性は痛感しているかと思います。個人的には、音程よりもリズムが同じ方が似ている曲になる気がするほどです。
ポピュラー音楽では大半の曲は4拍子ですし、今は3拍子は置いておきます。簡単のため、4拍子を2拍単位で考えます。4拍子は2+2の複合拍子に分類されることもあるので、悪い考えではないと思います。
2拍で考えられる音形を、そこに入る音数で分類してみます。休符は音符と一緒くたにすることにします(休符も「感じる」ものですよね)。また、8分のフィーリング(8ビート)で考えます(16分については後述します)。
1音
2分
メロディの最後で使われることが多くありますが、途中に使うといいアクセントになります。
2音
4分-4分
素朴なイメージでしょうか。
付点4分-8分
8分ウラが登場しました。裏拍が効果的に感じます。
8分-付点4分
どちらかというと、こちらの方がクセがある?
3音
4分-8分-8分
流れるような音形。長い音符が先の方が自然に感じるのでしょうか。
8分-4分-8分
裏拍を効果的に使えます。個人的に好きです。
8分-8分-4分
4拍子の場合、バックビート(2、4拍目)を強調できます。
付点8分-付点8分-8分(3-3-1)
本当は16分フィーリングですけど使用例が多いので取り上げました。音楽番組『関ジャム』によると、業界では3-3-1と呼ばれ小室哲哉が多用したとか。
AKB・坂道系楽曲でも頻出。メロディのほとんどをこのリズムパターンだけで作った曲もあります。
4音
8分-8分-8分-8分
クセがなく使いやすいが多用や音程によってはダサくなりがち?
方法論としてまとめます
この理論で表せない音形が2種類あります。
まず、同音程の連続16分は譜割りの問題とします。例えば「付点8分-付点8分-8分」を全部16分にして「パパパペペペポポ」としたらどうでしょう? よくあるタム回しに聞こえませんか?
あるいはスケーリングと考えます。音価を半分にして2拍を1拍に圧縮すれば、上のリズムパターンがそのまま流用できます(一部は表すのにタイも必要ですが。例えば私が作りがちな「8分-16分-付点8分-8分」)。
次に、2-3拍間、小節間のシンコペーションはタイが付いたと考えるか先行したと考えるかします。比較すると「2-3拍間<小節間」の順でシンコペーションを強く(そして魅力的に?)感じます。区切り感もその順で強いのでインパクトも大になるからでしょう。
あ、3、5、7…連符忘れてましたね。他にもツッコミどころは多々あるかと思いますが、物事を考えるときはまず単純化しようということで…
作曲中、これらの2拍セットを取り替えるだけでも(たとえ音程はそのままでも)、がらりと印象が変わったりパッと洗練されたりするように思います。
この記事とは直接関係ない本