- the brilliant green #ブリグリ布教活動
- アーティスト: the brilliant green,川瀬智子
- 出版社/メーカー: DefSTAR RECORDS
- 発売日: 2000/10/01
- メディア: CD
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リリース:1998/08/26
約10か月ぶりのブリグリレビュー。
77 BPMと遅いこの曲は、収録シングルが前作『There will be love there -愛のある場所-』に続いてオリコン週間1位、さらには1998年9月度月間1位を獲得した。このような暗い曲がランキング1位を獲得するのは、当時の世紀末の雰囲気やバンドブーム、前作からの勢いが反映されたということもあるだろうが、今では考えられないことではなかろうか。
パート数に頼って空間を埋めようとせず、荒々しくザラッとしたバンドサウンドに仕上がっている。その雰囲気は始めから終わりまで一貫しており統一感があるが、コード進行の展開により聴く者を飽きさせない。
PVも曲に似合った傑作。
イントロのギターリフは、ブリグリの中で一二を争う出来。Oasis『Rock 'n' Roll Star』に似ているが、それを超えてしまっていると思う。
AメロはG#m-E-B-F#という循環コードで構成されているが、このコード進行はかなり好み。
この作品は怖い曲を作ろうと思って生まれたということをどこかで読んだことがある。怖い曲を作るセオリーは不協和音だが、サビAメロのメロディを見てみよう。
C|DDDCxD-DE--r-----|r-D-F--E-D-CB-rG|DCxECD-DB-B--r-GA|B---B-A-
(~)
G|DCxDC#D-DB-B--r-GA|B---B-A-~
コードに対して不協和音を作っていることが、さながらピアノ曲のような臨時記号の多さからうかがえる。
Aメロの怖さに加え、非和声音の少ないサビのメロディは、切なく、美しい。
珍しく歌詞について、「蹴り散らす」という日本語は誤用だと思うが譜割りの都合上わかっていてやったのかどうなのか。
落ちサビはベタだが好き。ドラムとか。
コーダは嬰ト短調にしては不思議なコード進行の終止だと思っていたが、サビの後半を繰り返しただけということに割とマジでさっき気づいた。